東京証券取引所の近くにひっそりと鎮座する兜神社は、商業の神様として証券界での信仰を集めています。
江戸時代には、現在の鎧橋のあたりにあった鎧の渡し付近にあったのだそうですが、1871年に鎧の渡しと兜橋の中間あたりに、1972年に現在の場所に移転しました。
社向かって左側にある兜岩には諸説あり、私が知っていたのは、前九年の役の頃に、源義家が東征の折にこの岩に兜を懸けて祈願したことにより、兜岩と呼ぶようになったという説ですが、その他には以下のような説があります。
・藤原秀郷が平将門の首を打ち、兜に添えてここまで運び、その兜を埋めて塚とした。
・源義家が凱旋の際に東夷鎮定のために兜を楓川のほとりに埋めて一塊の塚とし、兜塚と呼ぶようになった。
どの説も裏付けとなるものはないのだそうで、ちょっとした歴史ロマンを感じさせます。
神社敷地内の灯籠の裏を見ると、証券界の方々にいかに大切にされているかがわかります。
なにせ道を挟んで斜め向かいに東証がありますからね。
いつも人気がなく、静かに一人でお参りが出来ます。
【鎮座場所】
東京都中央区日本橋兜町1-8
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